一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 心身(しんしん)を錬磨(れんま)し確固不抜(かっこふばつ)の心技(しんぎ)を極めること
心身を鍛え、なにものも恐れない人間になること、それが極真空手の理想とする。いかなる場合も、文武両道を極めるという鉄則を忘れてはならない。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 武(ぶ)の真髄(しんずい)を極(きわ)め 機(き)に発(はっ)し感(かん)に敏(びん)なること
武道における精神、技術を研究し、空手にとって最も大切である事、すなわち『機に発し』と言うのは、タイミングをとらえろと言うこと、『感に敏なること』というのはスピードをつけろと言う意味だ。タイミングとスピード、これは極真空手では絶対に欠かせない要素なのである。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 質実剛健(しつじつごうけん)を以(もっ)て 克己(じこ)の精神(せいしん)を涵養(かんよう)すること
あれが欲しい、これが欲しいという欲望はできるだけ捨てるようにする、。簡素な生活こそ、己に勝てる人間を造る、最上の条件なのだ。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 礼節(れいせつ)を重(おも)んじ長上(ちょうじょう)を敬(けい)し粗暴(そぼう)の振(ふ)る舞(ま)いを慎(つつし)むこと
礼節は、人間の基本だ。礼を知らずして、精神の向上はあり得ない。目上の人を敬し、乱暴な行動はしない事。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 神仏(しんぶつ)を尊(とうと)び謙譲(けんじょう)の美徳(びとく)を忘(わす)れざること
大宇宙を創造したと言われる偉大な超自然の力、すなわちそれは神の力なのだ。我々は、その神が造った、ちっぽけな生物に過ぎない。その神の尊ぶ心を持てば、自然と謙虚にならざる得ない。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 知性(ちせい)と体力(たいりょく)を向上(こうじょう)させ事(こと)に望(のぞ)んで過(あやまた)ざること
知性、体が向上しても三日経ったら、元に戻ったというのでは何もならない。向上が、更に一歩進んだ向上につながるように、常に心がけなければならない。
一(ひとつ)、吾々(われわれ)は 生涯(しょうがい)の修行(しゅぎょう)を空手道(からてどう)に通(つう)じ 極真(きょくしん)の道(みち)を全(まっと)うすること
生涯の道をこれと定めたら、まっしぐらに進むべきである。それは、なにも空手に限ることではない。勉強であれ、仕事であれ、ひとつのことに打ち込んで初めて、物事の極致を知ることができるのだ。千日を以て初心とし、万日を以て極める。
「第一回 秋田県チビッコ空手道選手権大会」パンフレットより 転載
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