自分はソーシャルワーカーとして長年、様々なフィールドで、現場で、社会福祉の実践をしてきています。
都内の精神科病院では、精神科デイケアで
精神科医療サービスのスタッフとしても施設の経営運営維持にも関与していましたが、さまざなプログラムを開発提供したり、デイケアの利用者の方ともいろんな話し合いをしながら、医療スタッフや患者利用者という立場を超えて、みな対等にいろんな問題や課題を整理して、互いに協力し、個人個人のニーズを出来るだけ充足できる施設になれるように施設運営を心がけていました。
利用者さんの事は、デイケアのメンバーといいますが、複数のプログラムは全部自分で選択して利用出来ます。
その方の状態や意向により随時変更も可能で、かなりメンバーさんの自主性や主体性を尊重した施設運営を他分野の専門スタッフとチームワークで実践実施していました。
基本はメンバーさんはお客様、クライアントですから、一人一人のニーズアセスメントは随時怠る事なくみなと共有しながら毎日ミーティングして運営に参加していました。
自分は、人間が病気や怪我や脳のダメージを抱えていて、心のトラウマを抱え苦しんでいる方々にも沢山出会い、治療的な関わりを、もちながら、個人個人が自己回復できる支援に携わってきました。
クライアントの方のセルフケアとか、セルフトリートメントの支援です、
病気やトラウマからの回復を
リカバリーといいます、リカバリーは自己回復の全ての作業やプロセスの事柄です。
自分は傷ついているんだとか、自分は病気なんだとか自分には障害があるんだとか、自己覚知して、自分を誠実に受け止めてる方は、適応なセルフケアやセルフトリートメントを選択できます。
しかし、そうでなく、自己否認している方は、自分の抱える辛さや苦痛を回避したり安楽にするために、または緩和するために、
飲酒や薬物や性的行為やスポーツや仕事や趣味や飲食や買い物やゲームや宗教やギャンブルやあらゆる物事にアディクトして、つまりのめり込み自分自身をさらに傷つけ侵害し、最後は身体を悪くしたりして死んでしまう方もいます。
故に、その人、一人一人にあった適切なトリートメントが必要になります。
一番困難な病がアルコール依存症と薬物依存症です、最近はギャンブル依存も話題ではありますが、
いろんな依存症やアディクションは根本は同じです、辛さや、寂しさを抱えているからです、その苦悩を柔らげる為に何らの事物や人物にアディクトしてしまいます。
例えば、脳内の変化は、アルコールならば、飲酒した時にはじめにドーパミンが脳内で分泌されてしまいます、それは麻薬快楽物質ですから、次に気持ちよさを感じ、それからアルコールの成分により今度は脳の中枢機能が低下して、抑制が無くなり、さらには、身体や内臓などにもダメージを与えます、だから慢性的に飲酒しアディクトしている方は、その方のアルコール解毒の体質にもよりますが、大量飲酒や、連続飲酒や仕事中も飲酒しないと仕事が出来ないなどあったり、飲酒しないと手の震えがあるなど離脱症状や中には認知症が若いうちから現れてしまう方もいます。
アディクション問題に共通しているのは支配し操作したり支配されたり操作する関係で、互いに大切大事にしない、ただ利用しあう関係です、これは自分自身や、他者との関係で、です。
これでは互いに破綻してしまいますし、自滅してしまいます。
最後には暴言や暴力で人を自分の思い通りに支配操作しようとしたりする人もいます。
また、自殺企図を繰り返す人は、支配操作出来るのは自分以外にいないからという説もあります、悲惨な状態を見せて他者の気持ちを動揺させてコントロールし操作支配するという動機です。
また、摂食障害は、唯一支配操作できるのが自分しかいないので、自分の体重をどこまでもコントロールしようとして脅迫的な操作や支配で自分のイメージ通りにしようと過剰な侵害を自分に向けて最後はやはり餓死のような状態になり死亡してしまいます。重度の方は一切食事を自分の意思で取らなくなるのです、ガリガリに痩せても、まだ痩せないとといいつづける人もいます、最後栄養失調なり身体を維持できなくなってしまいます。
アディククションは、脳の機能不全の要因もかなりありますから、いかに自己を真に大切に大事に滋養的な世話を自分にするかという話でもあるのです。
これは耽美的な自己愛などとは全く違う事柄で、好き嫌いとかそんな話ではないのです、
傷ついている自分を大事に大切にいたわり、より適切なケアやトリートメントをして、酷くならないように維持し、今よりもよりよくしていく為の適切な作業で、これをリカバリーといいます。
トラウマを抱えている方はアディククション問題を抱え易く、中には、過去の不全感を解消する為に、他者を乱用してしまい傷つけ侵害してしまうというパターンもあります。
脳の機能不完や脳の病気や心の問題、認知の機能障害を抱えて、トラウマがある場合には、適切なトリートメントが必要です、
また、そこからの回復、つまり、リカバリーするための適切な方法があります。
その一つに空手も当然に含まれます。
言うなれば、なんらかのトラウマを、抱える人のリカバリーの手段や道具、媒体としての空手でもあるので、
社会福祉の専門家としたら、さまざな自己回復の為のプログラムの一つとして空手と考えてもいます。
世の中には、さまざなな自己回復の為の道具や、媒体が沢山山程あります、
絵画や音楽などもアートセラピーの中にありますし、スポーツを道具にしたセラピーもあります、
医学の治療は医師の分野ですが、
他にも治療的な物事は沢山あります、
依存症などは、医師に治療はほぼ不可能で、自己回復のためにセルフヘルプグループがあり、主にミーティングを開催して、その時に、自分の思いをいいぱなし、他者の思いを聞きぱなしという作業を今日一日の精神で参加しコツコツと地道に自分自身と向き合って、自分の中の課題や問題を発見し、一つ一つ改善する為の作業を積み重ねていきます。
心身の傷やトラウマからの回復にはいろんな手法があります、激しい症状やダウンし全く元気がなく感情や気分が塞ぐのが長期で日常生活にも、支障があるならば、専門の医師の診察や治療や服薬も必要になります、
だんだんと回復してきたら、精神科ではデイケアとかナイトケアなどに参加利用したりし、社会生活も維持できるような方法を選択したりもします。
基本は、焦らないし、挫けないで、自分自身を真に大切に大事に滋養的な世話をする事ですから、自分に合った適切な回復方法を選択するのが賢明です。
地方は、セルフケアやセルフトリートメントの観点からすると、メニューやプログラムが少ないし、選択肢も少なくし、社会資源も限られているし、トラウマとか自己回復とかセルフトリートメントとかセルフヘルプなどという概念や考えについても、あまり関心が少ないので、
何か人間の病気や怪我とか、またはいじめや虐待などによる心身へのダメージについてや、どんな苦痛があるか、また、トラウマからの回復にはどんな方法があるかなどについても、一人一人が関心や興味を持って研究してみるのも面白いと思います。
今は明らかに個別化の時代ですから、パーソナルサービス社会といいます。
ニーズは一人一人全く違いますから、
個人個人のニーズを本人と一緒に詳しくアセスメントとして、直近の課題や、問題を整理して、一緒に一つ一つ、本人の自覚を促しながらサポーティブに、かつ主体性を尊重して、自主自律的に自分の課題や問題に取り組んでいけるような支援が必要です。
これは医療や福祉だけでなく、教育や労働や、会社や企業など経済分野でも同じです、
主体性の尊重と個別化はますます重要にな課題になってきています、
大衆操作、集団操作的な方法論よりも、いまは正にパーソナルサービスに世界的な価値がシフトしています。
政治的には国と国のパワーゲームの真っ最中ですが、一方では、個別化がメインストリームになっています。
これは利己的個人主義とは全く違います、
自分も、他人も、真に大切に大事に滋養的な世話を互いに提供しあうという良質な環境を創造し構築し維持運営していきましょうという、一人一人の善意ある自主的な主体的な市民活動の形態です。
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