差別は、人の心から湧き出る悪です。
以前、神奈川県相模原市の津久井やまゆり園という重度の障害を抱えた人々がいる生活施設内で、非常に残酷な惨殺事件がありました。重度の知的障害や発達障害や脳性麻痺を抱えている人々です。生きるには、様々な支援を必要とし生活に支障を抱えている人々です。19人が惨殺され、27人の負傷で、家族や社会の人々に与えた傷、損害と損益は計り知れません、植松被告が一人で償い埋め合わせなど決して出来る事柄では無いのです。
非常にショックだったのは、彼が施設で障害を抱えている人達と身近に接していた人だったからです。
植松被告の生育歴は、不安定で彼自身が傷ついていた事が報道で理解できます、親の期待や自己承認欲求や劣等感など健全な自尊心を保持出来ていない状態で、ある鑑定では、自己愛性パーソナリティ障害など複合的な人格障害だったと指摘されていて、責任能力はあるとされているそうです。つまり、善悪はちゃんと判断できる知識と判断能力がある人という事です。
彼は非常に極端な差別と排斥をして、沢山の人を傷つけ侵害し生命を途絶させ抹殺しようとしました。
彼によれば、重度の障害を抱えて何も反応しなかった人を選択的に殺していったそうです。
生きていてもみんなの迷惑、無駄という価値と価値観です。
これさまさにヒトラーのナチスの考えで、あの当時、ドイツは国家民族社会主義でしたから、それにそぐわない人はみな惨殺抹殺されました、ユダヤ人以外でも、病気や障害を抱えていた人や同性愛者や労働力の無い生産性の無い子供や高齢者、他民族のキリスト教の司祭や牧師や修道士や修道女なども、無神論の共産主義なども、強制収容所に送られていきました、餓死刑が一番酷い刑罰でした。
何故なら食事に金がかかるからです。
ガス室も、毒ガス代に費用がかかるからです、
無駄な金をかけるな、一切の食事は与えるなという指令だったのです。
病気で入院している人は、医師や看護師が毒薬を注射してみな殺しました。また、施設も、障害児者は皆殺しを福祉のスタッフに命令し殺してしまいました。また、精神病者は精神科医がやはり毒物投与して沢山精神科で殺人がありました。
優秀な民族の国家にとっては生きているだけで迷惑な人々という烙印、スティグマを押して、次々に惨殺していきました。
しかし、その中でも、ナチスに抵抗した牧師がいました。福祉と医療の町ベーテルというところです。
ドイツのビーレフェルト市です。1867年創立で、外国にもあります。
障害があろうが無かろうが、一生安心して生涯を過ごせる場所、トイトブルグの森の入り口です。ヒトラーは安楽死政策をとっていたのですが、そのヒトラーの強権に対抗したのは、パウル・ゲルハルト・ブラウネという福音書教会の、牧師さんでした。戦後は、旧東ドイツの悪政とも勇敢に対峙した人物です。
人の存在や生命は、洋の東西は関係無いです、みんな、一人一人は、大切で大事で貴重だからです、
排斥されて排除されて捨てられて抹殺されていい人は誰一人いません。
自分はそのように思い日々ソーシャルワーカーとして臨んでいます。
ソーシャルワーカーの奥田力
(社会福祉士、精神保健福祉士)
ちなみに、北海道の浦河には、ベテルの家という精神病を抱えてながらも、みなで協力しながら助け合い、それぞれ自立した生活を目指して主体的に活動している人々のグループもあります。とても面白い活動しています。
0コメント